特別養護老人ホームは介護保険を使って月１０万～１５万円になるという
Ｑ 施設はお金がかかるというイメージがあります。実際、どうなんでしょうか
Ａ 公的施設と民間施設では、かかるお金が違います。公的施設の代表格、特別養護老人ホームは介護保険を使って月１０万～１５万円、民間施設の代表格、介護付き有料老人ホームは月１５万円以上、とされています。しかし、これはあくまで平均的な金額です。民間施設の中には、手厚いサービスや設備で、けた違いに高額な施設もあります
Ｑ ホテルのように豪華な施設も見ますが、そういう所はやっぱり高額なのか…。特養でも月１５万円くらいかかるのですか
Ａ 要介護５で１割負担で特養のユニット型個室に入った場合、介護費用の自己負担は約２万８千円ですが、ほかに食費４万３３５０円や居住費６万１８０円、日用生活品を加えて１１万～１２万円は負担しないといけませんからね。夫婦で入ると月３０万円ですから、年金だけではまかなえず、子供が援助するケースもあります
Ｑ どうしても払えない人のために支援の制度はあるのですか
Ａ 所得額によって減免措置があります。たとえば生活保護受給者や老齢福祉年金受給者で、市民税が非課税の人が特養のユニット型個室に入った場合、居住費は２万４６００円、食費は９千円を限度として超えた分は免除されます
Ｑ 月々の費用のほかにも費用はかかりますか
Ａ 民間施設の有料老人ホームでは、入居一時金というものがあり、数百万円程度を支払うことが多いです。数千万円というところもあります。一時金が０円の場合は月々の費用が高くなったりするなど、一時金と月々の費用の設定はホームによって異なります
Ｑ ほかの施設の費用は
Ａ 自立した人が入るケアハウスで初期費用として０～数百万円、月７万～２０万円、サービス付き高齢者向け住宅で初期費用０～数十万円、月１０万～３０万円くらいです。あくまで標準的な目安です
（回答者 社会保険労務士 山本武尊（たける））
