実は年に「8万円」も損している…電気代・ガス代を超節約する「楽ちんな裏ワザ」

とまらない値上げラッシュの中、やってくる10年に1度の大寒波。その中で、暖をとりながらもお金は節約していきたい…。電気代とガス代の節約についてのとっておきの裏ワザを、前編記事『知らないと大損…! 爆上がりな「電気代」を節約するための「簡単な裏ワザ」』に引き続き紹介する。

「ロシア帽」と「キャベツ」でさらにあたたかく

衣類や食べ物を工夫することで体温を上げ、暖房の設定温度を下げるのも裏技だ。

耳をすっぽりと覆う(16)ロシア帽を被ると、体温の低下を抑えられる。

「耳は軟骨で形成され、脂肪が多くないため身体の他の部分より冷えやすい。耳の冷えは全身の冷えにつながるため、寒さを感じた時は温めてあげましょう」(インド古典舞踊家の小野雅子氏)

キャベツを発酵させた(19)ザワークラウトは身体を温める効果がある。発酵食品は代謝を促し体温を上げるためだ。

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(21)食べる順番を変えるといいと話すのは、冬山を得意とする山岳ガイドの佐藤勇介氏だ。

「糖質は短時間で体温を上げます。その後に脂質、たんぱく質の順で食べると体温が維持されやすい。私は冬山ではココアで糖質を補給してからチーズで脂質を摂り、最後にジャーキーでたんぱく質を摂ります。ガイドする人たちにもこうした順番で食事するようアドバイスしています」

「ガス代節約」において「風呂場」が肝心

暖の取り方を見直した後に取り掛かりたいのが、日ごろ使う電化製品の使用法を改めることだ。

「洗濯機は使い方を見直すと電気代を大きくカットできます。(34)自然乾燥を併用する場合はすべて乾燥機を使用した時と比べて年間1万2230円も電気代が安くなります。

どうしても乾燥機を使いたい方には(33)ヒートポンプ式の洗濯機がお勧めです。ヒーター式と比べて1回あたりの電気代が34円も削減できるのです」(ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏)

保温機能のある電化製品は電気代も高くなることを覚えておこう。(36)炊飯器と電気ポットがその代表格だ。(38)暖房便座は必ず蓋を閉めよう。蓋を閉めないと、暖気が放熱され続けてしまい、年間1336円も電気料金に違いが出る。

ガス代の削減に関しては、風呂場こそが節約の本丸だ。丸山氏が続ける。

「(42)湯船の水温を2度下げると年2645円、(47)シャワーの水温を2度下げると年2939円の節約になります」

ここでもアルミシートが活躍する。(40)湯船に浮かせてから蓋をすると追い焚き時のガス代を大幅に減らせる。

湯量を減らすことも節約につながる。その時は前回の(44)残り湯を入れたペットボトルを沈めながら入浴することで水位が増し、普段と変わらない入り心地になる。

野菜の下ごしらえは「電子レンジ」で

調理に使うガスもできる限り節約したい。

「(48)野菜をゆでる時の下ごしらえには火を使うのではなく、電子レンジを利用するほうが安上がりです」(ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏)

電気・ガス料金の契約業者を変えることを考えている人も多いはずだ。

だが、現在はどの業者も料金に大差がないため、(52)乗り換えは考えなくていいだろう。生活形態により(53)アンペア数を下げるだけで十分だ。

今回取り上げた裏技をすべて実行することで、年間約8万円の節約も夢ではない。すぐできる工夫で、値上げラッシュの時代を生き抜こう。

「週刊現代」2023年2月4日号より