福岡県内の暴力団勢力が逆転、工藤会は2番手に トップは道仁会

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福岡県内の暴力団分布図=福岡県警のホームページから

福岡県警は11日、昨年末の県内の暴力団構成員数(準構成員ら含む)を発表した。これまで最大勢力だった特定危険指定暴力団工藤会は240人(前年比80人減)となり、道仁会の280人(同30人減)を下回った。工藤会が他団体を下回るのは、県警が統計を取り始めた1992年以降、初めて。

 組織犯罪対策課によると、工藤会のピークは2008年の1210人。総裁の野村悟被告(77)に一審で死刑判決(控訴中)が出るなど、工藤会壊滅に向けた対策の強化で、構成員の周辺にいる準構成員などが大きく減った。また、県警の離脱支援に応じた構成員17人のうち、7人が組長だった。

 240人の約半数が刑務所などにいたり、病気などで活動が低調だったりしているという。一方で、千葉県内を拠点に活動が活発化していることから、他県警と連携を取りながら、摘発に力を入れる構えだ。

 県内には、全国最多の指定暴力団5団体が本拠を置き、道仁会、工藤会のほか浪川会120人(同20人減)▽福博会120人(増減なし)▽太州会100人(同20人減)。六代目山口組の県内勢力は180人(同30人減)だった。県内全体では1080人(同180人減)で、10年連続で過去最少を更新した。