親がまだ固定電話を使っています。防犯のためにも解約したいのですがどうしたらいいでしょう?

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「オレオレ詐欺」や「預貯金詐欺」など、さまざまな詐欺電話が固定電話にかかってくるケースがあります。親と別々に暮らしている場合、親がまだ固定電話を使っていることに対して心配をしている人もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は不安の種となる固定電話の解約の方法や固定電話の防犯性を高める方法について解説していきます。

固定電話を解約する方法とは?

固定電話を解約するにはNTTの公式サイトにアクセスしてネットから手続きを行えば自分の都合のよい時間に手続きが行えます。解約の際、電話を止める工事費はかかりません。
ただし、場合によってはマイナンバーカード(個人番号カード)や運転免許証などの本人確認書類が必要になる場合もあるため、手元に用意しておくと安心です。

固定電話を解約できない場合は?

デジタル庁が発表した2021年度の「日本のデジタル度」調査では、固定電話の保有率は60代で83.9%、70代で88.1%で、全体でも62.5 %でした。いまだに半数以上の世帯が固定電話を保有しているのが現状です。これらを踏まえると、なかには「固定電話を解約したくない」という人もいることが推察できるでしょう。
さまざまな事情があって固定電話を解約できない場合は、「ナンバー・ディスプレイ」や「ナンバー・リクエスト」の利用がおすすめです。

・ナンバー・ディスプレイ

電話をかけてきた相手の番号が、固定電話のディスプレイに表示されるサービスのことです。これにより、知らない番号からの電話には出ないようにするなどの対応が期待できます。利用する場合、月額利用料440円~、基本工事費1100円、交換機等工事費1100円の負担が必要です。

・ナンバー・リクエスト

番号を非通知でかけてきた相手に対して、番号を通知してかけ直すようにアナウンスしてくれるサービスのことです。加入することで、非通知着信を減らすことが期待できるでしょう。利用する場合、月額利用料220円、基本工事費1100円、交換機等工事費は1100円の負担が必要です。ただし、契約者が70歳以上または70歳以上の人と同居している場合、月額利用料と工事費ともに無料となります。
70歳未満でナンバー・ディスプレイなどの付加サービス料金が負担になる場合は、IP電話の利用も選択肢の一つです。IP電話+ナンバー・ディスプレイであれば、かかる費用を安く抑えることができます。
ただし、IP電話の場合、119番通報ができないケースがあるため、不安な場合は契約会社に119番が使えるかを確かめておくと安心です。万が一、使えない場合は、自宅近くの消防署の電話番号を登録するなど備えておくとよいでしょう。
高齢者のなかには、「スマホを持ちたくない」という人も少なくありません。しかし、今はスマホのほうが緊急時の通報などには便利なケースもあります。例えば、散歩中や、外出先で体調不良になった場合、スマホがあればその場から通報することが可能です。万が一のときに備えてスマホも選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

固定電話を解約するにはNTTの公式サイトにアクセスしましょう。事情があって解約できない場合は、ナンバー・ディスプレイやナンバー・リクエストに登録しておくことおすすめします。契約者が70歳以上または70歳以上の人と同居している場合、月額利用料も工事費も無料です。
解約するまたは付加サービスをつけることで、防犯性を高めてみてはいかがでしょうか。

出典

デジタル庁 「日本のデジタル度2021」
NTT東日本 電話の休止・解約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー