阪神18年ぶり“アレ”で道頓堀も恒例の“アレ” 大阪府警の厳戒警備すり抜け一部ファンがダイブ

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橋に殺到するファンたち(カメラ・谷口 健二)

 プロ野球・阪神の18年ぶりのリーグ優勝が決まり、大阪の観光名所・道頓堀川には大勢のファンが駆けつけ「アレ」を祝った。

 道頓堀川では14日、グリコ看板で有名な戎橋から川に飛び込む“道頓堀ダイブ”や事故を防ぐため、試合前から超厳戒態勢が敷かれた。それでも一部のファンが警備の隙を狙い、欄干下からダイブした。

 大阪府警は雑踏事故への警戒を強め、この日は大阪市の繁華街・ミナミを中心に約1300人を投入。道頓堀にも午後5時半頃には警察が出動し、御堂筋側から戎橋が見えないように、約2メートルの高さまでビニールシートで目隠し。橋の欄干沿いに警察官約40人が約1メートル間隔で並び、戎橋から下におりる階段付近にも待機した。ナニワ版“DJポリス”は、スタンド拡声機を戎橋上に3台設置し、ハンドマイクを8人が持ち人の滞留を防いだ。

 それでも6回裏に阪神が先制したあたりから人が続々と集まり、優勝の瞬間は歩けないほどになった。

 2003年の優勝時には約5300人が川に飛び込み、24歳の会社員が死亡した。05年V時は防止壁を設置し55人に抑え、この日も欄干に警察官約40人ほどが何重にも折り重なってガード。しかし、何人かは警戒をすり抜けて遊歩道から川に飛び込んだ。

 ダイブもあり、午後10時頃には戎橋は完全一方通行に。警察官は「阪神ファンの皆さんおめでとうございます。今日という良き日を楽しい思い出にしてください。ご協力をお願いします」と、スムーズな通行を呼びかけた。

 スマートフォンを片手にしたファンは六甲おろしを何度も大合唱。ぬいぐるみのトラッキーや、ファンが胴上げされ、大歓声がわき起こった。18年待った50代の男性会社員は「喜びを分かち合いたくてきた。お酒を一杯飲んで帰ります」と笑顔でその場を立ち去った。(古田 尚)