芋焼酎といえば宮崎!オススメ3種をご紹介

芋焼酎といえば宮崎!オススメ3種をご紹介

芋焼酎を極める

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写真/PhotoAC

南北に長く温暖な気候の宮崎県。県内の至る所に酒蔵があり、各地でとれる芋やそば、麦などを使ったバラエティ豊かな焼酎を造っています。とくに南部は江戸時代、薩摩藩領であったこともあり、芋焼酎が多く仕込まれています。
宮崎の芋焼酎にはコクを重視する伝統的なタイプから、食中酒として楽しめるように芋の香りを抑えたスッキリさわやかな味わいを目指すもの、さらに米焼酎とブレンドするなど、そのバリエーションも多彩です。その中でも、まず試してもらいたい宮崎を代表する3焼酎を紹介します。

宮崎を代表する「黒霧島」

宮崎を代表する「黒霧島」

写真/PhotoAC

鹿児島との県境にある都城市の醸造所「霧島酒造」が作る「黒霧島」、通称「クロキリ」。1998年に発売し、2001年頃の芋焼酎ブームをきっかけに大ブレイク。以来、全国の酒屋さん、スーパーやコンビニにも並ぶ、まさに宮崎を代表する芋焼酎の1本です。
その特徴は「トロッとキリッと黒霧島」というキャッチコピーの通り、トロリとした甘味、キリッとした後味。深い味わいとコクを生み出す黒麹、さらに自社工場の敷地内に湧く適度なミネラルと炭酸ガスを含む「霧島裂罅水」が見事に融合し、かつての「芋臭い」、「クセが強い」という芋焼酎のイメージを一新。食事の邪魔をしない軽やかな味わいで、これをきっかけに芋焼酎が飲めるようになった、好きになったという女性も少なくないとか。まさに、芋焼酎デビューにピッタリの1本です。

女性にも人気の「川越」

女性にも人気の「川越」

NOBUHIRO ASADA/ Shutterstock.com

宮崎市の西隣、国富町にある「川越酒造場」は、江戸末期から続く老舗酒蔵。現在も杜氏である主人を始め家族3人で、昔ながらの焼酎造りを守り続けています。
その看板焼酎でもある「川越」は、「若い女性でも飲みやすい」をコンセプトに作られた芋焼酎。使用するサツマイモは無農薬、有機栽培のコガネセンガン。この朝掘りをその日のうちに処理し、83もの工程を経てかめ壺で熟成。厳選素材と伝統製法で仕込んだ芋焼酎に少量の米焼酎をブレンドし、独特の風味と重みのある味わいを持ちながら、口当たりが良く、のど越しもスッキリな逸品に。
この飲みやすさが評判となり、2002年にはANA国際線のファーストクラスにも採用されました。家族経営ということで、大手に比べれば生産量も少なく、一部の焼酎ファンからは「幻の焼酎」ともいわれています。

芋焼酎のよさが詰まった「日南娘(ひなむすめ)」

芋焼酎のよさが詰まった「日南娘(ひなむすめ)」

写真/PhotoAC

宮崎県南に広がる日南エリアの芋焼酎と言えば、飲みやすさと後味のスッキリさが特徴。そこにサツマイモならではの風味もしっかり楽しめるのが、宮田本店の「日南娘」。
宮田本店も焼酎造りは1919年(大正10年)から焼酎を作り続けている老舗蔵元。焼酎造りの要となる麹は、甑(こしき)で蒸した米を麹室に引込み、手作業で造った自家製の白麹菌を使用。これと厳選されたコガネセンガンを合わせ、家伝の四石甕の中で丁寧に仕込み、常圧で蒸留。やさしい芋の香りと軽快な甘味、しっかりとした味わいの「日南娘」が完成します。
お湯割りではやさしくまろやかな口当たり、さらにスッキリとした後味がたのしめます。ロックではより飲み易さが増しつつ、「日南娘」が持つ旨味もしっかり堪能できます。