スマホしか持っていないのですが、「NHK」受信料の支払いは必要ですか?

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テレビを持っている世帯なら支払わなければならないNHKの受信料ですが、最近はパソコンやスマートフォンからも情報を得られるので、あえてテレビを持たないという人もいます。
しかし、テレビを持たずスマートフォンを持っているだけでも受信契約が必要という情報もあり、不安に感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、スマートフォンを持っているだけの場合の、NHKの受信料の支払いの必要性について解説します。

NHKの受信料のしくみ

放送法第64条第1項では、「NHKの放送を受信できる受信設備を設置した者は、NHKと受信契約を締結しなければならない」と決められています。平たく言うと、NHKの放送が見られるテレビを設置した人は、NHKと受信契約を結ばなければならないということです。契約は住居(世帯)単位で、1つの家にテレビが2台以上あっても、契約は1つです。
また、家にテレビがあり、車にもワンセグ対応のカーナビがある場合、車は住居の一部とみなすため、1つの契約でよいことになっています。ただし、別荘を所有している場合や、大学生の子どもが1人暮らしをする場合など、別の住居にもテレビを設置する場合にはそれぞれ契約をしなければなりません。
また、2世帯住宅のように1つの住居に複数の世帯が住んでいる場合には、世帯ごとに契約をします。
受信料は衛星契約の場合、1契約あたり2ヶ月払で4340円、6ヶ月払で1万2430円、12ヶ月払で2万4185円です(クレジットカード払い・口座振替の場合・沖縄県を除く)。また、地上契約の場合、2ヶ月払で2450円、6ヶ月払で7015円、12ヶ月払で1万3650円です(クレジットカード払い・口座振替の場合・沖縄県を除く)。
なお、別荘を所有している場合や学生の1人暮らし、単身赴任のように、同一生計の人が契約を複数結ぶ場合、別荘や別宅の受信料が半額になる制度があります。
また、経済的理由の選考基準がある奨学金を受給している学生や、生活保護を受けている人、一定の収入以下で障がいのある人などは、全額あるいは半額が免除される制度もあります。また、沖縄県の受信料はこれよりも若干安く設定されています。

スマホを持っているだけで受信料はとられるのか

結論から言うと、テレビチューナーを内蔵したパソコンや、ワンセグに対応したスマートフォン端末を持っている場合、たとえテレビを持っていなくてもNHKの受信料を支払わなければいけません。同様に、家にはテレビを置いていないけれども車にワンセグ対応のカーナビを設置している場合にも、受信契約が必要です。
ただし、単にインターネットにつながるだけで、テレビチューナーは内蔵されていないパソコンや、ワンセグに対応していないスマートフォンを持っているだけなら、受信契約の必要はありません。また、NHKが映らないテレビとして話題になったチューナーレステレビについても、受信契約の必要はありません。
ちなみに、総務省の有識者会議では、NHKのインターネット活用に関して議論が行われていますが、有識者からも、単にインターネットに接続できる機器(パソコン・スマートフォン)を持っているだけでNHKと受信契約を結ぶという制度は問題があるという声が出ています。

テレビチューナーを内蔵しているかどうかがポイント!

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2023年5月時点で、単にインターネットに接続できるパソコンやスマートフォンを持っているだけで、NHKと受信契約を結ぶ必要はありません。
ただし、テレビチューナーを内蔵しているパソコンや、ワンセグ対応のスマホ・カーナビを持っている場合、たとえテレビを持っていなくても受信契約を結ぶことになっています。NHKではインターネット活用の議論が行われていますが、スマホを持っている人からも受信料を徴収するということは当面なさそうです。

出典

NHK よくある質問集(FAQ)

NHK NHK受信料の窓口-受信料のご案内・受信料のお手続き

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー