成長早い植物を飼料や燃料に 双日と宮崎県、地域循環モデル構築へ連携協定

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ソルガム(双日提供)
双日と宮崎県は19日、成長が早いイネ科のソルガムなどを活用した資源循環事業に関する連携協定を結んだと発表した。同県内の農業資産を家畜用飼料やバイオマス燃料に活用する地域循環型モデルの構築を目指し、実証を行う。

双日は成長が早い早生樹を活用する事業として、ハコヤナギを昨年5月から宮崎県川南町で試験植林している。数年後に伐採して燃料用ペレットに加工し、バイオマスボイラーの熱源に利用する。また、今月から同県内の遊休農地なども活用して新たにソルガムの試験生産を始める。早ければ今夏に収穫し、飼料に加工する実証に着手する。

今回の協定締結により、双日は宮崎県から農業資源の生産などに関する情報提供を受け、製品としての普及性などの評価などで連携する。

ハコヤナギ(双日提供)
ハコヤナギ(双日提供)

燃料や飼料などは輸入されており、国内資源を活用した持続可能な生産構造への転換が求められている。双日と宮崎県は、地域の農業資源を活用する新たな地域循環型モデルを構築し、農業と関連産業の成長を図る。

ソルガムはコムギ、イネ、トウモロコシ、オオムギとともに世界五大穀物の一つ。日本ではタカキビやモロコシなどとも呼ばれ、信州などで栽培され、餅などにして食べられている。成長力の強い品種は種をまいてから4カ月で5メートルを超えるまで成長する。

一方、ハコヤナギは植林後5年間で1ヘクタール当たり約200立方メートルル以上の成長量が期待される樹種。