市民も驚いた!ギョーザに次いで「まんじゅう」が日本一 宮崎市が購入頻度全国1位の謎に迫る

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最近、宮崎市が日本一になったものといえば、ギョーザで盛り上がっていますが、こうした中、ある食べ物の購入頻度でも宮崎市が日本一になったことが分かりました。
それが意外なことに「まんじゅう」だったのです。
なぜ、まんじゅうの購入頻度が1位なのか、取材班が探りました。

前年度15位から購入頻度日本一に

ギョーザの購入額で2年連続、日本一に輝いた宮崎市。
全国でも注目を集め、ギョーザで盛り上がりをみせる中、今月、気になるデータが発表された。
(宮崎県総合政策部統計調査課 黒木咲希さん)
「総務省の家計調査で、宮崎市のまんじゅうの購入頻度が全国で1位になりました」

まんじゅうの購入頻度が日本一!?
調査は、2人以上の世帯を対象に家計簿を記入してもらう形で行われ、その結果、去年1年間のまんじゅうの購入頻度は、全国平均が213回だったのに対し、宮崎市はなんと365回。
順位はおととし15位だったが、購入額で1位の常連、福島県も抜いて初めて購入頻度日本一に輝いた。

この結果に宮崎市民は…
Q:宮崎市のまんじゅうの購入頻度が全国で1位なんです
(宮崎市民)
「え~そうなんですか!まんじゅう?ギョーザじゃなくて?」
Q:宮崎がまんじゅうのイメージはあった?
「ないですね…」

驚きの声とともに、実際にふだんからまんじゅうをよく食べているという声も・・・
(男性)
「好きなので、よく買う。コンビニでも買う」

(家族連れ:父親)
「まんじゅう美味しいよね」
(家族連れ:子ども)
「好きです」

(女性)
「街に出た時には、たいがい買ってる」

また、県内の菓子店からも喜びの声が・・・
延岡発祥の名物「やぶれ饅頭」を製造している「虎彦」の上田社長は。

(虎彦 上田耕市社長)
「すばらしい、うれしいです。庶民のお菓子としてずっと続いてるものだから、いろんなシーンでまんじゅうが役に立ってるんだろうなと。それだけまんじゅうに対する愛着を持ってくださってるだろうなと」

宮崎名物「チーズ饅頭」は統計の対象外

まんじゅうブーム到来の予感も感じさせる中、やはり気になるのは1位になった理由。
宮崎市で「まんじゅう」といえば、チーズ饅頭や、高岡名物の長饅頭なども有名だ。

しかし…
(宮崎県総合政策部統計調査課 黒木咲希さん)
「(まんじゅうは)小麦粉や穀類の粉で練りあんを包んで蒸したものになる。(調査に)宮崎名物のチーズ饅頭や長饅頭は含まれていない」
(記者)
「チーズ饅頭は含まれない?」
(黒木さん)
「はい、含まれていないです」
(記者)
「なんで日本一に?」
(黒木さん)
「ちょっとその要因は分からないです…」

どこに聞いても手がかりがつかめない

そこで、取材班では、まんじゅうに詳しそうな県内外の専門家や団体など手当たり次第に電話。

50件近く連絡を取ってみたが、残念ながら全国1位の手がかりはつかめず・・・

ここで諦めるわけにはいかない「まんじゅう取材班」は、宮崎市内で長く営業を続けている菓子店を訪れた。
(お菓子の日髙 日髙久夫社長) 
「びっくりですよね。『なんじゃこら』という感じですね」

昭和26年創業の「お菓子の日髙」。
黒砂糖まんじゅうと抹茶味のまんじゅうの2種類に加え、紅白のまんじゅうも販売していて、特に卒業や入学のシーズンには、人気だという。

社長に日本一の要因を聞いてみると…
(お菓子の日髙 日髙久夫社長)
「卒園とか入園とかでは、紅白の蒸しまんじゅうも、結構、愛されてる。宮崎でも結構お土産で買っていかれる方もいる。それが購入頻度の高さにつながってるんでしょうね」

ひとつ見えてきたのが「贈答用」

一方、こちらは、酒まんじゅうが60年以上愛されている宮崎市江平の「三德饅頭」。
この日も朝から、酒まんじゅうを愛してやまない地元住民らが、次々と店に。

(酒まんじゅうを買いに来た人・33個お買い上げ)
「酒まんじゅうを買いに来た。家で食べたり、差し上げる用に買ったりしている。まんじゅうはよく買う」

(三德饅頭 川越佑紀店長) 
「正直なんで宮崎が1位なのかという部分はあるが、毎日一生懸命作っててそれが皆さんに買っていただいて1位になったのは素直にうれしい。単価自体も安いのでいろいろお土産にもっていくのにも使いやすいですし、子供から大人まで食べやすいお菓子だと思ってるのでそこら辺が1位になった要因かなと思う」

ここでひとつ見えてきたのが「贈答用」で人気だということ。
まんじゅうは100円程度と価格がお手ごろで、それぞれの店舗でちょっとした手土産用や贈答品として購入されることが多いと分かった。

甘いものを分け合う「思いやりの心」???

取材班は、あんこを製造している宮崎市の会社も取材。
こちらの齋藤製餡所では、県内にあるほとんどの和菓子店にあんこを卸しているという。

(齋藤製餡所 齋藤友昭4代目社長)
「(要因は)ピンとはきていないけど、たしかに、こしあんの売上自体は少し伸びてるところもあるので、弊社もあんこだけで100年続けてきているので、県民の皆様が甘いものが好きなんだろうなというのは実感している」

今回の調査で、はっきりとした理由までは分からなかったが、宮崎市民が甘いものを好む傾向があり、それを分け合う「思いやりの心」がまんじゅうの購入頻度を日本一に押し上げたのかもしれない。

番組アンケートで視聴者に聞いてみた

因みに、まんじゅうの購入頻度は、2位が福島市、3位が長崎市でした。

長らく1位であった福島市を抑えての日本一ということで嬉しいことなのですが、
食べている私達もあんまりピンときてないというか、でも、まんじゅうは好きみたいな、自覚がないというのが不思議です。

今回、MRTテレビ「Check!」では番組アンケートを実施しました。
<質問>「まんじゅう」をどれくらいの頻度で食べますか?
①週1回以上 15% ②2週に1回程度 18% ③月に1回程度 30% ④あまりたべない 37%
※MRTアプリで回答・集計 回答数980

回答くださった方の意見です。
(宮崎市在住:②2週間に1回程度と回答)
「あんこが好きなので食べたいのは山々なんですが、体重増加が気になる。
ただ、いただいた時には、仕様が無いのかなと思って食べています。
自分で買うことは月に1回ぐらいですが、2週間に一度ぐらいの頻度で食べてると思います」

自分個人のことを思い返しても、贈答用にまんじゅうを使う方が多いのかなという印象があります。

また、先ほどのインタビューで見ていると「これ、餃子のときと一緒だ」と思いました。
餃子の場合は、そこから日本一を続けて盛り上がりを見せていますので、饅頭もこれから、新たな宮崎の名産になってほしいと期待しています。


瀬藤亮太アナウンサー 古屋敷沙耶アナウンサー

※MRTテレビ「Check!」4月14日(金)放送 「Check!調査班」より