これからガーデニングを始めようとするとき、大切なのは家のどの場所に植物を植えて育てるかを決めておくことです。家や敷地をひと回りしてスペースの大きさや日当たりなどの環境をチェックしておきましょう。
必ずしも広い土地がなくても、限られた空間を活かした庭作りは可能です。今回は広さや環境に合わせた花壇のデザインやオススメの植物を紹介します。
リビング前の広くて明るい場所
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庭を作る場所というと、まず思い浮かぶのがリビングから見える広い敷地でしょう。家族や来客が集う場所から、色とりどりの花をながめられるのはステキですね。
一般的に日当たりなどの環境もよく広さもあるので、大きな花壇を作ることも可能。子どもが庭で遊べるように芝生を敷いて、花壇は小島のように点々と作るのもよいでしょう。
室内からも植物全体が見渡せるように、手前に背丈の低いもの、後方に高いものを植えるのがオススメです。高低差があると立体感が出て、広い庭が引き締まった印象になります。
オススメの植物:サルビア・デルフィニウム・アガパンサス・エキナセア・スカビオサ・ネモフィラなど
サルビア(Zabavna/shutterstock.com)
門から玄関までのアプローチまわり
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門扉と家の玄関をつなぐアプローチまわりは人目に触れやすく、家の印象を左右する大切な空間。家の個性がもっとも表れやすい場所なので、できればスッキリとこぎれいにしておきたいものです。
多くの人に見てもらえるので、花壇の作りがいもあります。ただ、スペースが狭かったり、コンクリートやタイルが多くて土の部分が少なかったりすることも。
そこでコンパクトな草姿の植物や、ちょっとしたすき間にも植え込みできる球根植物などがオススメ。華やかな一年草をプランターに寄せ植えにすると、地面がないところでも花を育てられます。
オススメの植物:チューリップ・ムスカリ・スイセン・パンジー・ジニア・エリゲロンなど
チューリップ(CrispyPork/shutterstock.com)
建物の陰になる場所
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家の周りには建物の陰になって光が当たりにくい場所や、ジメジメした狭いデッドスペースもあります。植物が育つには日光が欠かせないので、日陰でのガーデニングは無理と思われがち。
ところが植物のなかには強い日差しが苦手で、どちらかというと暗めの場所を好むタイプも数多くあります。風通しが悪くて湿気が多くても、高い位置に鉢を置くことで通気性もアップ。
日陰を好む植物は比較的性質が強いので、手入れの手間がかかりません。どちらかというと花よりも葉の美しさを観賞するカラーリーフが多いのも特徴です。工夫次第で落ち着いたオシャレな空間が演出できるでしょう。
オススメの植物:アジサイ・ギボウシ・アスチルベ・クリスマスローズ・アジュガ・シュウメイギクなど
アジサイ(ryota.www/shutterstock.com)
道路沿いの敷地まわり
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門扉の外側や道路に面した敷地まわりは、道行く人からも目につきやすい場所。フェンスにキレイな花が咲いていると家の印象もよくなるでしょう。また通りから家の中を見えにくくする目隠しの役割も。
フェンス沿いにはツルや茎を長く伸ばして広がる植物がオススメです。外側だけでなく内側にも見えるように誘引すれば、家の中からもキレイな花が楽しめます。
門扉の外には季節の花を寄せ植えして飾るのもステキです。ただし敷地外にはみ出ないようにすることが大切。フェンスにはわせた植物が通行の邪魔にならないように、外に伸びた枝や葉を剪定しましょう。
オススメの植物:モッコウバラ・クレマチス・ハニーサックル・ハゴロモジャスミン・トケイソウなど
モッコウバラ(Sveta Mikhalevich/shutterstock.com)
家の壁面や窓辺
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家屋の壁一面にバラの花が咲いている家もよく見かけます。またヨーロッパの風景で、窓辺に華やかな鉢花が飾られていることも。花は庭だけでなく家も美しく装飾してくれます。
壁面や窓際に花があると立体感が出て、家全体が明るい雰囲気に。壁にはワイヤーなどでツル性の植物をはわせましょう。ハンギングバスケットをかけるのもオシャレ。
壁の素材によって釘やフックなどが刺せない場合は、フェンスタイプのトレリスを立て掛けてもよいでしょう。窓辺に植木鉢を置くときは、鉢が落ちないようにしっかり固定してください。
オススメの植物:ゼラニウム・ペチュニア・つるバラ・カロライナジャスミン・アイビーなど
ゼラニウム(Ariene Studio/shutterstock.com)
まとめにかえて
ガーデニングは広い敷地がなくても、工夫すれば家のあらゆる場所で楽しめます。土がないところでは鉢植え中心に、日が当たらないところでは日陰を好む植物を植えればステキな庭が完成。
家のどこで花を栽培したいかをじっくり考えて、場所にあった花壇作りをしましょう。