従来の「ルームミラー」は時代遅れ? 車両後方をカメラで映す「デジタル」タイプが急増中!? メリット・デメリットは?

最近のクルマには「デジタルルームミラー」が装着されることが増えています。これまでの光を反射するルームミラーに代わって、カメラの映像で車両後方を確認できる装備ですが、メリットやデメリットはどんなことなのでしょうか。

デジタルルームミラーって何が良い?

 現代のクルマにはさまざまな先進技術が採用されていますが、最近採用されるモデルが増えているのが「デジタルルームミラー」です。
 デジタルルームミラーとは、リアウインドウに設置したカメラの映像をルームミラー型のモニターに映し出すシステムです。車内の乗員やラゲッジスペースに積んだ荷物で後方視界が悪化するような状況でも、映像によって車両後方を確認できます。

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カメラの映像で後方確認できる「デジタルルームミラー」

 近年はカメラや液晶モニターの解像度や輝度が向上して見やすくなったことや、「ドライブレコーダー」の機能を組み込んだものも存在。メーカー標準装着やオプション設定されるモデルが増加傾向にあるほか、後付け可能な社外品も販売されています。

 そんなデジタルルームミラーは、中古車購入時に装着する人も増えているといいます。首都圏の中古車販売店の店長に話を聞いたところ、これまでの鏡タイプのルームミラーでは後方が見えにくいような大型SUVや、多人数乗車の機会が多いミニバンなどで装着率が上がっているそうです。

 また、夜間の視界確保が難しいプライバシーガラスの装着車も、デジタルルームミラーを装着する人が多いとのこと。

 では、実際にデジタルルームミラーを使用している人は、どのような点に魅力を感じているのでしょうか。

 トヨタ「アルファード」にデジタルルームミラーを後付け装着したSさんは、「ミニバンは通常のルームミラーだと車内のシートで後方視界が限られてしまうのですが、リアウインドウ上部のカメラの映像が映し出されることにより、乗車人数や荷物の積載量に影響されずに後方を確認することができるようになりました」といいます。

 夜間でも明るくクリアな映像で後方確認できる点において満足度は高いとSさんはいいますが、あおり運転などを記録できるドライブレコーダーとしても活用できることも重宝しているそうです。

 一方で、デメリットもあるようです。Sさんいわく、通常のミラーとは見え方が違っていて、距離感がつかみづらいことや、デジタルルームミラーに視線を移したときにピントが合いづらいことがあるといいます。

 また、信号機やヘッドライトなどLEDの光がちらついて見えたり、トンネルから出た直後に画面が真っ白になることがあるそうですが、これはカメラ映像ゆえの弱点ともいえそうです。

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 デジタルルームミラーはレバーを使って通常のミラーと切り替えることができるので、万が一故障して映像が映らなくなっても使うことができます。

 デメリットもいくつかあるものの、車内の状況に左右されず、夜間でもキレイな映像で後方確認できるうえ、ドライブレコーダーとして機能を持ち合わせているデジタルルームミラーは非常に便利なものです。

 従来のミラーに代わり、今後はデジタルルームミラーが主流になることが予想されます。