【中国】習近平の最大の脅威は「人民解放軍」統率の乱れで勃発する軍事クーデター

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 半導体や台湾など、中国は米国との対立を先鋭化させているが、習近平国家主席にとって最も恐ろしいシナリオが現実味を帯びてきている。最近、中国当局の内部文書で明らかになった情報によると、中国人民解放軍では2016年以降、兵士による殺人や強盗などの凶悪犯罪が相次ぎ、武器や弾薬が密かに外に持ち出されるなどのスキャンダルが相次いでいるという。習政権は官僚や軍幹部などによる汚職摘発を強化していきたが、それが上手くいっておらず、人民解放軍全体の統制に大きな綻びが生じている可能性がある。

 習政権は台湾統一を最大の目標に位置付け、そのためには武力行使も辞さないという強気の姿勢を貫いているが、当然だがそのためには軍が機能しなければならない。習氏自身も頻繁に軍基地などを訪問し、兵士たちのそのカリスマ性を強くアピールしているが、各兵士が本当に習氏を偉大な指導者と思っているかは分からない。

 兵士といっても、中身は現代の若者である。コロナ禍の時、中国は感染拡大を徹底的に抑えるゼロコロナ政策を徹底したが、それによって多くの市民は自宅で軟禁状態となり、仕事も思うようにできなくなり、中国経済の成長率を大きく鈍化させた。また、中国の若者の失業率は20%近くになると言われ、若者たちの習政権への経済的不満は膨れ上がる一方だ。

 おそらく多くの兵士も似たような想いをしており、表向きは習近平様!だが、内心は反習近平の一色である可能性も高い。仮に、今回の内部文書の情報が事実かつ氷山の一角に過ぎなければ、最終的に習氏が最も恐れる人民解放軍による軍事クーデターが勃発し、習政権が一瞬のうちに崩壊する可能性も考えられよう。

 近年、ミャンマーやマリ、ニジェールやブルキナファソ、スーダンなど各国で相次いで軍事クーデターが発生し、現政権は崩壊を余儀なくされている。習政権は今後いっそう統制を強化するだろうが、中国での軍事クーデターも決して夢物語ではなかろう。

(北島豊)