日本の「空」ではすでに、自衛隊の訓練空域は、すべて米軍との共同使用が可能になっているという「衝撃の事実」

アメリカによる支配はなぜつづくのか?
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第二次大戦のあと、日本と同じくアメリカとの軍事同盟のもとで主権を失っていた国々は、そのくびきから脱し、正常な主権国家への道を歩み始めている。それにもかかわらず、日本の「戦後」だけがいつまでも続く理由とは?

累計15万部を突破したベストセラー『知ってはいけない』の著者が、「戦後日本の“最後の謎”」に挑む!

本記事では〈じつは日本に「在韓米軍基地が移される可能性」があった…アメリカの機密解禁文書によって証明された「信じがたい事実」​〉にひきつづき、「全自衛隊基地の米軍共同使用」計画についてくわしくみていくみていく。

※本記事は2018年に刊行された矢部宏治『知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた』から抜粋・編集したものです。

辺野古ができても、普天間は返ってこない

そしてこの「全自衛隊基地の米軍共同使用」計画について考えるたび、私はいつも非常に不吉な予感に襲われるのです。なぜなら現在、日本への返還が正式に決まっていながら、そこに駐留する米軍の司令官たちが口を揃えて、

「いや、オレたちはここから出ていく予定はない」
「最低でもあと25年は駐留する」

などと言っている不思議な米軍基地がひとつあるからです。

沖縄の普天間基地です。

辺野古の米軍基地が完成しても、緊急時の民間施設〔那覇空港〕の使用など、いくつもの付帯条件が整わなければ普天間基地は返還されないということは、すでに稲田朋美防衛大臣(当時)が明言していますし(*1)、たとえ一度返還されたとしても、その土地が民間利用ではなく、そのまま自衛隊基地となり、さらには先の地位協定「第2条4項b(ニー・ヨン・ビー)」によって、富士演習場のような事実上の米軍基地となる可能性は非常に高いと私は思っています。

(*1)2017年6月15日、参議院外交防衛委員会での答弁

自衛隊の訓練空域は、すべて米軍との共同使用が可能

「そんなこと、あるはずないだろう」

という人は、次の日本の空の地図をご覧ください。

実はこの図のほとんどは自衛隊の訓練空域なのですが、急速に進む日米の軍事的一体化によって1971年以降、米軍は事実上すべての自衛隊の訓練空域を「自衛隊との間で調整して」演習に使えるようになっているのです。(*2)

つまり日本の「空」ではすでに、自衛隊の訓練空域は、すべて米軍との共同使用が可能になっているのです。

日本における米軍の権利拡大は、つねに住民の抵抗が少ない「空」から始まります。「空」で起きたことは、そのうち「地上」でも起きると考えておいて、まずまちがいはないのです。(*3)