大谷翔平が辞退した国民栄誉賞…受賞すると年金や賞金はもらえるの?

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メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手。ア・リーグMVPなど多くの賞を総なめにしている一方で、日本政府から打診を受けた国民栄誉賞は「(もっと上を目指せる自分には) まだ早い」という理由で辞退しています。

大谷選手が辞退した国民栄誉賞とはどんな賞でしょうか?また、受賞すると年金や賞金はもらえるのでしょうか。

国民栄誉賞とは?

国民栄誉賞とは、国民栄誉賞表彰規程にもとづく内閣総理大臣表彰の一つです。1977(昭和52)年8月30日に創設されました。

国民栄誉賞はスポーツや芸能などの各分野において社会に大きな影響を与えるほど顕著な業績を残し、かつ、その業績で国民から広く敬愛されている人のみが受賞できます。

国民栄誉賞の受賞者は27人、辞退者は4人

現在までに国民栄誉賞を受賞した人は27人と1団体、辞退した人は大谷選手と合わせて4人です。

受賞者

受賞者第1号は元プロ野球選手の王貞治氏です。受賞者数はスポーツ界が最多となっていますが、芸能人、作詞・作曲家、漫画家、冒険家も受賞しています。

ここ10年では、松井秀喜氏、吉田沙保里氏、羽生善治氏、羽生結弦氏などのほか、「FIFA女子ワールドカップドイツ2011日本女子代表チーム」も受賞しています。

辞退者

一方、辞退者は大谷翔平氏、イチロー氏、福本豊氏、そして遺族が受賞を辞退した古関裕而氏です。

ちなみに、イチロー氏は3度打診を受けましたがすべて断っています。3度目に打診した時には「人生の幕を下ろした時にいただけるように励みます」と返答があったそうです。

国民栄誉賞を受賞すると何がもらえる?

国民栄誉賞を受賞するともらえるものは以下の通りです。

・表彰状と盾
受賞者全員に授与されます。

・記念品
記念品は高級時計や装飾品など100万円相当の品物ですが、内閣府によれば必ずしも受賞者全員に授与されるものではないようです。

ただ、実際には受賞者の大半が本人の希望に沿った記念品を受け取っています。

・金一封
こちらも全員に授与されるものではありません。金額の相場は5万円~100万円と言われますが、過去に受け取った人はいないようです。

以上の「もらえるもの」を見る限り、国民栄誉賞は「名誉賞」の色合いが非常に強いことがうかがえます。

国民栄誉賞は名誉ある賞だが年金優遇などの恩恵はない

国民栄誉賞が「名誉賞」であることのさらなる裏付けとして、受賞者には年金優遇などの特典もないことが挙げられます。

たとえば、同じく顕著な業績を残した人が対象となる人間国宝(重要無形文化財保持者)や文化功労者には年金の優遇や特典がありますが、国民栄誉賞の受賞者にはそれがありません。

ちなみに、文化功労者であれば、年間350万円が終身年金として支給、人間国宝であれば、年間200万円の特別助成金が支給されるという優遇特典があります。

あなたの年金は終身で受け取れる?

文化功労者は年間350万円の終身年金が支給されると紹介しましたが、我々が今加入している国民年金や生命保険会社の個人年金、確定年金は終身で(一生が終わるまで)受け取れるのでしょうか。

終身年金

終身年金とは、一生涯受け取ることができる年金です。例えば、国民年金の老齢基礎年金は、65歳を超えると一生涯受け取りが可能です。現役時代に会社員や公務員で厚生年金に加入している場合は、国民年金に加えて老齢厚生年金も一生涯受給できます。

また、一生涯年金を受給できる民間保険会社の個人年金保険に加入することもできます。公的年金だけでは不安に感じる方は、終身年金の保険商品に契約するのもいいですね。ただし、個人年金保険の終身年金は、保険料が高めに設定されています。

万が一、早期に亡くなってしまうと、払い込んだ保険料より年金の方が少なくなってしまう可能性もあります。

確定年金

確定年金は、あらかじめ決められた期間だけ年金を受け取れる年金です。年金を受け取れる期間 (5年・10年・15年・20年など)を、自分で選択できます。受給期間中に被保険者が亡くなった場合、遺族が残りの年金を受け取ることができるので、「早く亡くなったら、支払った保険料が損になるのでは?」と心配な方も安心です。

ただし、確定年金の受給期間が終わったら収入が減ることになるので、長生きする場合に備えて、ご自身での資産管理が必要になります。

「早く死んだら、支払い損になる…」と感じるのであれば、支払った分だけ確実に受け取れる確定年金がおすすめです。確定年金は、受給期間が決まっているので、受給期間後に生活が困らないように管理しましょう。

文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。